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2019年以降マレーシア経済を左右する国家2大プロジェクト バンダル・マレーシアとマレーシア東海岸鉄道計画

今後2019年以降マレーシア経済の成長に欠かせない

マレーシア最大級のプロジェクトが2019年現在進行しています。

官主導で動いているジョホール州のイスカンダルプロジェクトや

国際金融特区トゥン・ラザク・エクスチェンジ(TRX)

その他中小のプロジェクトを含めると多数あるのですが

今後のマレーシア経済を左右すると言われている

2大プロジェクトは

バンダル・マレーシア(Bandar Malaysia)

マレーシア東海岸鉄道計画(ECRL)

の2つです。

どちらも中国の一帯一路構想を達成する上で重要なプロジェクトとなっています。

バンダル・マレーシア(大規模都市再開発計画)

【バンダル・マレーシア】ですが、2011年に前政権であるナジブ首相が

都市再開発計画プロジェクトとして初めて発表。

開発総額は1,500億RM(3兆8,000億円)、PPP(公民連携方式)による巨大開発プロジェクト

として注目を浴びました。

プロジェクトの概要は

「KL(クアラルンプール)を世界の最先端レベルの首都に作り直す計画」です。

主にシンガポールからKL(クアラルンプール)までの高速鉄道計画(HSR)

KL(クアラルンプール)南部の敷地に、高速鉄道の始発駅に加えデジタル自由貿易区と呼ぶ電子商取引センターの開発

大量高速輸送システム(MR)

12本の高速道路ともつながる交通ネットワーク

このような高速鉄道を軸に交通ネットワークが集中し

オフィスビル・情報通信拠点・1万戸の住宅を作る新都市を造る構想です。

 

計画が1度白紙に

マレーシア国内だけでなく、世界的にも注目されていたこのプロジェクトですが

2017年5月に計画が1度白紙となりました。

計画白紙の理由としては中国側である中国中鉄側が

支払い義務を履行しなかったこととなっていますが

バンダル・マレーシアに関しては元々1MDB

(2009年に前政権であるナジブ首相の肝いりで設立された政府系投資会社)

が土地を所有していましたが、不良債権化し

2015年末に中国の国有鉄道建設、中国中鉄などの企業連合に売却することで一旦は合意したのですが

交渉が上手く行かず、再びスポンサーを募る方向となっていました。

その後、2018年にナジブ政権から2019年にマハティール政権に政権交代が起き

マハティール首相はバンダル・マレーシアを始めとした数々のプロジェクトを

「国益を優先させるため一旦計画を全て見直す」とされ

バンダルマレーシアも再度白紙状態となっていた。

2019年4月に再開の発表 ファーウェイやアリババも進出に関心

2019年4月時点でバンダル・マレーシアの再開が発表されました。

マレーシアと中国の企業が共同で開発を主導で行っていく予定です。

今回、発表があったのは、バンダル・マレーシアの再開が決定しましたが

主に日本と中国の激しい争奪戦が行われているHSR

(シンガポールからクアラルンプールまでの高速鉄道計画)

については延期されたままです。

バンダル・マレーシア計画を再開する理由として

「海外の金融機関や大手企業が進出し、都市の再開発に大きく貢献するためだ」

と説明。マレーシアの進出へと中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)や

インターネット通販大手アリババも進出に関心を示しているという。

 

マレーシア東海岸鉄道計画(ECRL)

ECRLはマレー半島東海岸タイ国境近くから首都クアラルンプール近郊まで

マレー半島を横断しながら全長688kmを結ぶ鉄道計画です。

前政権であるナジブ前首相の元、2017年8月に着工し、2024年に完工の予定。

マラッカ海峡のクラン港から陸路で南シナ海のクアンタン港へ貨物輸送でき

タイと首都クアラルンプールを結ぶ鉄道計画ということで国内外からも注目を浴びていました。

2018年にマレーシアの政権交代が起こり、

ナジブ前政権が合意した大規模計画の見直しや債務削減、不正撤廃を進める考えを示し

マハティール首相は契約内容が費用がかかりすぎることや

マレーシアに不利な契約であることから中止の要請・発表をしていました。

 

2019年計画が再開 中国の政府系企業と建設継続

2018年に計画は中止とされていましたが、その後何度か交渉を重ね

中国側が譲歩した形で計画が再開と発表がされました。

マハティール首相は

「コスト削減に成功し、地元企業の参加など経済的利益も獲得した」と強調し

当初より3割程度ものコストカットに成功

マレーシア企業の参加割合も増やし雇用が促進されるとマレーシアにとっては

当初の契約よりは良い結果となりました。

 

今後の2つのプロジェクト

マレーシアでは、経済成長真っ只中のため、様々なプロジェクトが動いています。

政権交代が起き、1度白紙状態から一点

上記2つのプロジェクトに関しては再開の見通しとなりました。

マレーシアは、土地柄的に上にタイ・シンガポールを両国に挟んでいます。

そのため経済成長をしている両国の恩恵を受けやすく

今後インフラが更に整ってくれれば経済成長が揺るぎないものとなってくると予想されています。

そのため、まだまだ開発段階であるということは事実です。

政権交代をし、開発が中止されているものが多くあり一時不安視されましたが

今後のマレーシアの成長には期待が感じられます。

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