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【コラム】2019年以降マレーシアの経済は中国が握る?不動産価格はどう変化していくのか

前政権のナジブ政権から2018年5月にマハティール政権に移行し
中国が主に参画する予定だった巨大開発計画の2つを中心に
全ての開発を軒並みストップさせていたマレーシアのマハティール首相ですが
2019年4月の中国への訪問の際にプロジェクトの再開をさせると発表しました。

今回の再開報道で、時間はかかるにせよマレーシア経済は成長し
中長期的にマレーシアの不動産価格の上昇が見込める不動産が
いくつも出てくると私はポジティブな予想しています。

ポジティブな要素としては
・マレーシアの土地柄的に中国の一帯一路構想の中では肝となるプロジェクト
・中国側からの積極的な投資が更に見込まれる
・国側がインフラ開発に積極的な姿勢は変わらないため

などを挙げます。
中長期的にはポジティブなニュースは多いのですが
2019年〜2020年の間はマレーシア不動産の価格は伸び悩む状況は続くでしょう。

今回の再開報道について

2つの巨大開発計画は「バンダル・マレーシア」と「ECRL 東海岸鉄道計画」です。
2018年から見直しとなっていた背景には、予算規模や中国への借金問題・地元企業の優先など
プロジェクト自体の見直しを旧政権の癒着問題なども含めて行っていました。

バンダルマレーシアと東海岸鉄道計画に関してはこちらの記事より

中国としては、特にマレーシアECRL(東海岸鉄道計画)に関して
中国最南部の都市である昆明からタイ・マレーシアまで繋ぐ一帯一路の肝となるプロジェクトでした。
この再開がなければ中国の一帯一路構想は阻まれてしまいますから、中国としては何としてでも
再開させたいプロジェクトでしたので、中国側にとっても今回の再開は大きいでしょう。

ECRL(東海岸鉄道計画)のラインに沿って中国企業も積極的に商業施設・住居などの開発を
行っていましたので、中止となってしまえば経済的打撃は計り知れません。

今回のプロジェクト再開はマレーシア経済は中国とは切っても切れない関係性になっていることは一目瞭然でしょう。
報道では前契約より3割ほどコストカットや地元企業優先など、以前より有利な契約となったことを主張していましたが
既に中国との関係性(融資・融資)が強すぎるため契約を破棄することができない状況にまでなっていたと見方が強いでしょう。

中国から返し切れないほどの投資・融資を受け債務の罠に陥ってしまっている国もあり
経済を握られるのを恐れているマレーシアでしたが、既に握られてしまっている部分も多く感じます。
マレーシアは輸入を中国に頼りきり、またマレーシアの輸出額が大幅に減少していることから
マレーシア経済を立て直すためにも、中国の資本力は是が非でも恩恵を受けたいところ。

今回の再開報道はマレーシア経済にとってもポジティブなニュースであることは明らかなのですが
中国に経済の手綱を握られていることは事実でしょう。

今後の積極的な投資にも期待はかかります。

マレーシアの不動産価格はどう変化していく?

2019年5月時点マレーシア不動産価格は横ばいまたは、中古では下落傾向にあります。
一部の高級レジデンスでは好調に売り切れなどの現象は起きていますが
このように堅調に売れているのは都心部が中心です。
その中でも特に超一等地(KLCC公園周辺orパビリオンなどのブギビンタン周辺)
に限られています。

特に日本でもブームがあったジョホールバルの不動産価格は上がるのに時間がかかるでしょう。
まず住んでいる人間に対して、供給数が明らかに多すぎるためです。
お隣シンガポールや中国・日本からも投資家がこぞってジョホールバルの不動産を買いましたが
KL~シンガポール間のHSR(高速鉄道)は以前凍結された状態のままです。
そのためジョホールバルでは不動産は買って賃貸に貸すより寝かせたまま綺麗な状態で持っている
長期戦略を取られている一部の富裕層もいると聞きます。
今は買うより・賃貸物件が驚くほど安く借りられますので、将来的に不動産価格が上がり始めたら買う戦略が良いでしょう。

マレーシア不動産の値上がり益が期待できるのは

今後上がってくる不動産は郊外ではなく、インフラ整備の際に恩恵を預かれる可能性の高い
KL中心地がやはり上がっていくと予想されます。

以前の記事でも書いてますが、KLCCを中心に不動産・商業施設の
開発余地がだんだんとなくなってきており、開発が郊外に向けられていきます。

参考記事はこちら

マレーシアで不動産投資をするならばまずはこのエリアです


マレーシアで不動産投資をするならKLCCを選ぶべき理由

まだまだ、インフラ整備が整っていないという表現もしましたが
現時点では他の東南アジアと比較すると充分すぎる程発展しています。
こちらは、実際にマレーシアに渡航されて肌で感じてもらいたいです。

今後、マレーシアとタイ・シンガポールが繋ぐインフラが良くなれば
利便性が更に増し国際都市へと変貌を遂げていくでしょう。

中長期的に大型計画などを控えるマレーシアには期待感を常に持てます。

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